いつもそばにおいて森を思い出す 五感に訴えかける自然からのメッセージ「monacca(モナッカ)」

センノヂ
センノヂ
2020.05.11
monacca(モナッカ)

家具、食器、雑貨、家……昔から私たちの身のまわりには、多くの木製品があふれていました。木は生活する中で、欠かすことのできないものなのかも知れません。

ところで、木で作ったバッグってどんなものを想像しますか?
なかなか珍しいので、すごく気になると思います。
今回ご紹介する「monacca(モナッカ)」の材料はそのものズバリ、木です。森から生まれたバッグと言っても良いでしょう。

「monacca」は、間伐材を使って、豊かな森をふたたび取り戻すために作られました。このスタイリッシュなバッグが、いったいどのようにして森を再生させるのでしょうか?

そんな「monacca」の凄いところをいろいろご紹介します!

森の恵み・間伐材から生まれた自分だけのオリジナル

monacca(モナッカ)

「monacca」は杉の間伐材から作られたバッグです。すべてが手作業、ひとつひとつ丁寧に作られたハンドメイドです。無駄のないシンプルな見た目ですが、自然な木目と個性的なフォルムが一際目をひきます。

カジュアル、ビジネスのどちらにも良く馴染むので、オシャレに使いこなす自信がないと思う方でもきっと大丈夫。
人とちがったものを持ちたい、独創的なセンスをさりげなくアピールしたい方にもおすすめです!

木の持つ風合いや、木目を活かすように作られた「monacca」。すべての木目が異なるのはもちろん、長く使う間にだんだんと味わいが出てくるのも天然素材ならでは。二つとして同じものはない、自分だけのオリジナルを楽しめます。

「monacca」が生まれた背景と「永遠の森づくり」

monacca(モナッカ)

高知県馬路村は、面積のほとんどを森が占める小さな村です。魚梁瀬杉(ヤナセスギ)をはじめ良質な木材の産地であり、日本有数の林業の村として知られます。

この馬路村の森が、「monacca」のふるさとです。

馬路村をはじめ日本各地では、林業の衰退による森林の荒廃が問題になっています。森を健やかに保つには間伐が不可欠なのです。

間伐を行えば森の木々が適切に育ち、豊かな生命を育む森を維持できます。また、間伐材を有効活用することで、その売り上げでさらに間伐を促進できるというメリットが生まれるのです。

「monacca」は、プロダクトデザイナーの島村卓実さんとエコアス馬路村による「新しい木の可能性を提案する」プロジェクトです。

エコアス馬路村では「永遠の森づくり」を目標に、森の恵みを余すことなく活用・還元するサイクルを作る活動を行っています。「monacca」はそのひとつで、間伐材を活用した製品を通して木の良さを発信し、馬路村の森林整備に役立てています。「monacca」の売上げの1%は、馬路村の森林育成を目的とした「千年の森基金」に積み立てられ、再び森へとめぐります。

熟練の技なくしては成り立たない、「monacca」を生み出す多くの工程

monacca(モナッカ)

「monacca」が生み出されるまでには、驚くほど多くの工程があります。材料の選定から仕上げに至るまで、すべての工程によって「monacca」がもつ木の風合いや質感、特徴的なフォルムが表現され、形作られます。

monacca(モナッカ)

そして何よりも、「monacca」を作るために重要なのが職人の高い技術です。質の高いプロダクトを生み出せるのも、熟練した技が加わるからこそ。

「monacca」ができるまでの、さまざまなこだわりをご紹介します。

苦労の末に実現したこだわりのフォルム

「monacca」の本体は、0.5mmの薄さにスライスした木材が、6枚重ねで使われています。スライスされた木材の一枚一枚は薄くやわらかですが、こうして合板にすることで強度が生まれ、とても軽く仕上がるのです。

プレス機でじっくりと時間をかける成型が、「monacca」の立体的かつ、なめらかな曲線の秘訣です。まさに三次元成型といえるでしょう。

この時、しわを最小限におさえるようにしますが、これが成功するまでには何度も何度も試行錯誤を重ねたといいます。「monacca」の美しい姿の裏には並々ならぬ苦労が隠されていたのです。

あくまでも自然な風合いに。目指すは「杉の切りたて質感」

「monacca」の質感を作る上で重視されるのは、いかに自然の状態に近いままで、木目の美しさを際立たせるかということです。塗装や色、仕上げに至るまで、「杉の切りたて質感」を表現しています。

ひとつひとつ異なる木目に合わせて丹念に磨きをかけ、その木ならではの木目を活かした加工によって、美しい曲線を際立たせます。

さらに何度も塗っては拭き取る工程を重ねながら、自然と職人技の融合によってたったひとつのオリジナルを生み出します。

木が縫えるって本当?!

本体の縫製工程では、大変な苦労がありました。固い木をミシンで縫う工程は困難を極めたのです。例えば一度縫った木に針の穴が開いてしまうこと。また、縫っている最中に付いてしまう本体への傷も悩みの種でした。

これらの課題に対しては、まずは固い木を縫えるように、ミシンの改造でクリア。そして、縫っている最中に付いてしまう傷対策には、フィルムを貼って保護する方法で解決したのです。

このように、良いものを作りたいという作り手の「想い」と「努力」が実ったからこそ、「monacca」が形になったと言っても良いでしょう。

シンプルだからこそ伝わる、本当の木の良さと高い技術

monacca(モナッカ)

「monacca」の木の質感は自然を思い起こさせます。

やさしい木の感触や軽さ、あたたかみのある木目、心地よい香りなど――これらが五感に刺激をもたらし、自然の良さを伝えます。

見た目はとてもシンプルですが、だからこそ、高い技術によって生み出されたフォルムや木の風合いが際立つのです。

「monacca」のスタイルはとてもシンプル。それは、自然からのメッセージを直接五感に伝えるため。使って森を元気にできる「monacca」。そばにおいて、馬路村の森からのメッセージを感じてみてください。

商品情報

商品名   monacca(モナッカ)
販売元   株式会社エコアス馬路村
公式サイト www.ecoasu.co.jp
販売サイト https://monacca.jp/

センノヂ
WRITER PROFILE

センノヂ

昭和40年代のセンスに魅せられ古着やインテリアにハマるが、現在ではその頃に建てられたとおぼしきビルや住宅を愛でるのが何よりの癒し。いつか、自分でプロデュースした雑居ビルを建ててみたいです。

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