東京に生きる木々達の凛とした姿がそこに。実はとってもサスティナブルなアップサイクル藍染め家具「Ao.」

センノヂ
センノヂ
2020.07.01

モノトーンのようでいて、ほのかに感じられる色味。
藍の色合いはとてもやわらかく、主張し過ぎることはありませんが、いつまでも心に残るような独自の存在感を示しています。
クールさとあたたかみが調和する藍染めには、無垢材の魅力をぐっと引き立てる力があるのでしょう。

「Ao.」は木材の伐採から加工まで、すべてが東京で行われているプロダクトです。「緑が少ない」「都会」のイメージが強い東京で、一から作られる家具というのはとても不思議な感じ。そんな東京生まれの「Ao.」をご紹介します。

「Ao.」で使われているのは、東京生まれの良質な木材

写真 NOJYO
Photo : NOJYO

木材の伐採から、デザイン、加工、染色に至るまで、すべての工程を東京で行っている、正真正銘、メイドイントーキョーのプロダクト「Ao.」。
人類が最初に使った染料とも言われ、現代でも多くの人に愛される藍染。木材に施すことで、独自の風合いと雰囲気をもたらしています。

現在、世界から注目を集め、活発に取り組みが行われるサスティナブルなもの作り。これらは自然環境や資源を、将来に渡りきちんと持続できるように配慮する考えからきています。
「Ao.」のコンセプトにはこの考えが反映されており、デザインや製法へ影響を与えているのです。ほかにも利点の多い「Ao.」の取り組みとは、いったいどのようなものなのでしょうか?

受注生産による多くのメリット

「Ao.」は、注文を受けてから生産を行っています。この方法で無駄な木材の消費や、在庫として眠らせたままになってしまうことを防いでいるのです。
さらに、ユーザーの好みやライフスタイルなどをきめ細かく反映させた家具作りが可能になり、ひとつの家具を、長く愛着を持って使っていく価値観につなげられるのです。

また、在庫管理ありきでの価格設定をしなくて済むので、環境にも人にもやさしいという利点も。とても合理的な方法と言えるのでしょう。

「Ao.」の製法が生み出す、サスティナブルな循環

「Ao.」は、東京で伐採された木材を使い、東京で製造することによって、持続的な森林整備と林業振興に貢献し、同時に輸送コストやCO2排出量の大幅な削減を目指しているのです。
これまで伐採されても資材としての使い道がなく、廃棄されるか、チップとして加工されるだけだった東京の街路樹。どうすれば、有効に活用できるのか?「Ao.」の製造工程では、東京の街路樹の伐採から製材、そして材料流通の仕組みを独自に整えようとしています。

また「Ao.」の製法では、材料の木材から使えない節部分を取り除いたあと、丁寧につなぎ合わせる方法を用いています。
デザインの大きな特徴である藍染めは、つなぎ合わせた木材の表情を、全体的に馴染ませて統一する効果をねらったものでもありました。無垢材の藍染工程は、木材を余すことなく活用するためにも必要だったのです。
「Ao.」に施す藍染めは、無垢材に藍独自の美しさをもたらすと同時に、利用価値の低い木材の有効利用を叶えています。

このように、良質でありながらも利用される機会がなかった東京の木材。どんな場にも心地よい静けさをもたらす藍色で新たな価値をまとい、サスティナブルな循環を生み出しているのです。

クールだけどどこかあたたかい、木目が美しい「Ao.」のラインナップ

無垢材を使って、ひとつひとつ職人の手によって形作られる「Ao.」。木目や染めの状態によって、色味や風合いが変わるのも自然素材ならではですね。
自然の味わいと、高度な職人技を楽しめる「Ao.」のラインナップをご紹介します。

Table top

写真 NOJYO
Photo : NOJYO

良質な木材をつなぎ合わせて、一枚板のように仕上げた天板。木材の節を避けた部分を、パッチワークのようにつないで作られていますが、そのようには思えない高級感があります。
美しい藍染めが木目を引き立てているのがよくわかりますね。
木のやわらかな素材感と、藍染めのやさしい色合いのため、重く感じません。

写真 NOJYO
Photo : NOJYO

主に「Ao.」の天板に使われるのは桧の無垢材ですが、他の樹種も対応可能。ほかにも大きさや形状、表面のツヤ度合いを選べるのが魅力的。
天板のみ、またはオプションで脚を付けられるので、自分好みのテーブルが手に入る喜びが味わえますね。
これなら大きなテーブルを置いて、家族が思い思いに集まるスペースを作る夢も叶いそう。

Armchair

写真 NOJYO
Photo : NOJYO

繊細なフォルムと曲線が、まるで絵画のような佇まいのアームチェア。置いてあるだけで絵になる存在感があります。
職人の手によって削り出された曲線が、美しい木目や、やさしい表情をより一層引き立てているのです。
スタイリッシュでありながら工芸品のようなあたたかみが感じられ、腰掛けるほどに木のやさしい感触を楽しめる、そんなアームチェアです。

Accessory

写真 NOJYO
Photo : NOJYO

桜や杉の無垢材から削り出し、藍染めを施した器。「Ao.」の味わいを日常に取り入れて楽しめます。食器や花器、お盆など、自由な使い方ができるのも魅力。

洋風でも、純和風の使い方でもモダンな印象に。直接料理を盛り付けたり、上に器を置いても素敵です。
古風で現代的、相反する風情が不思議な同居をしています。こんな器ならどんなシチュエーションでもおしゃれに使えますね。花を活けて床の間に置いても似合いそう。

写真 NOJYO
Plate 240 Photo : NOJYO
写真 NOJYO
Plate 270 Photo : NOJYO
写真 NOJYO
Board Photo : NOJYO

東京の素材と職人の技術にこだわった家具作り

写真 NOJYO
Photo : NOJYO

「Ao.」は、建築や空間の企画、デザインなど幅広く活動を行うanova design, incと、東京都大田区を拠点とし、木製オーダー家具を制作するfurniture studio KOKKOKのコラボによって立ち上げられました。

良質な素材と確かな職人の技術を駆使し、東京での家具作りにこだわった「Ao.」。藍に染め上げた美しい家具は、資源をけっして無駄にせず、有り難く使うことを私たちに教えてくれます。
大切に作られたプロダクトを通して、普段とは違った、私たちがまだ知らない東京を感じてみませんか?

商品情報

ブランド名   Ao.
販売元     株式会社anova design/アノバデザイン
商品販売ページ http://ao-design.tokyo/jp/index.html
Instagram    https://instagram.com/ao_indigo?igshid=1ipj123nr5f8t
製造元     furniture studio KOKKOK

センノヂ
WRITER PROFILE

センノヂ

昭和40年代のセンスに魅せられ古着やインテリアにハマるが、現在ではその頃に建てられたとおぼしきビルや住宅を愛でるのが何よりの癒し。いつか、自分でプロデュースした雑居ビルを建ててみたいです。

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