首に着けるエアコン？熱中症対策に最適なハイテクアイテム「Cómodo gear」

夏場の暑い日、部屋でエアコンの涼しい風を感じると、なんとも気持ちよくなりますよね。今ではエアコンは生活必需品と言ってもいいくらい、私たちの生活には欠かせない家電製品です。しかし、エアコンはあくまで室内に設置するものです。炎天下の外でも、エアコンの涼しさを感じていたいと思う人もいるのではないでしょうか。

この記事では、株式会社富士通ゼネラルが2020年6月から提供開始した、身に着けるエアコンを紹介します。

「Cómodo gear」とは？

「Cómodo gear（コモドギア）」とは、2020年6月に株式会社富士通ゼネラルが提供開始した、ウェアラブルエアコンです。首につけることによって、効率的に体を冷却します。

提供先は、警備業や建設業、工場、イベント会場といった炎天下や空調が届かない環境で作業が必要となる業種が想定されています。

首に装着して効率よく体温を下げるウェアラブルエアコン

「Cómodo gear（コモドギア）」は、サーモ・モジュールを内蔵しており、首の頸動脈を通っている血液を効率的に冷却するためのプロダクトです。頸動脈という、体や脳への血液を通す太いパイプを冷やすことによって、いつでもどこでも涼しく感じることができて、快適に活動できます。

ネック部の重さは約170グラム、腰に着けるラジエーター部を合わせた重さは約840グラムと軽量化されています。モードは、手動で強弱を選べる「4段階制御モード」と「オートモード」の2つ。外付けのリチウムイオン充電池の充電時間は3時間、連続使用時間は2～4時間、使用温度範囲は5～40℃になっています。

https://www.youtube.com/watch?v=swnYFfvBprM&feature=emb_title

現在は冷却機能だけですが、今後より機能的にアップデートされていく予定です。その中の1つとして、バイタルセンシング機能というものがあります。「Cómodo gear（コモドギア）」を装着している人の生体情報・位置情報、現場の温度・湿度などの環境情報をリアルタイムで取得・分析し、健康状態をチェックすることができるというものです。

この他に、富士通ゼネラルより公式発表されている開発中の機能は以下の通りです。

・暖房機能への切り替え
・スマートフォンからの操作（専用アプリの開発）
・システム連携（※緊急時の早期発見、情報共有、リモート操作）

炎天下や空調の効かない場所での冷却効果と作業性を両立

厚生労働省によると、熱中症で亡くなった方は、2019年だけでも1,581人います。こまめな水分補給を心がけていても、当日のコンディションや天候は努力で変えられるものではありません。

そのような状況で、「Cómodo gear（コモドギア）」が開発されたことは、仕事中に熱中症になるリスクが高い人たちにとっては、非常にうれしいニュースになるのではないでしょうか。

現在は個別企業ごとに1台当たり、1ヶ月1万円以下でレンタルすることが想定されています。これがもし一般販売されることになったら、エアコンがなくても家でも外でも快適に過ごせるかもしれませんね。

Cómodo gearは新たな価値創造のために、富士通ゼネラルの社内組織が進めてきた開発プロジェクトにおける製品化第一弾です。今後はその社内組織より派生したウェアラブル事業部が、冷却効果と作業性の両立を実現した製品として、本格的に事業化を進めていくそうです。

いつか一般販売されたら、スポーツにも大活躍かも？

現在は、炎天下や空調が届かない環境で作業が必要となる業種にのみ「Cómodo gear（コモドギア）」が提供されていますが、もし一般販売されることになったらどうなるでしょうか？

炎天下の中走ることもあるマラソンや、室内で行われるさまざまな競技でも「Cómodo gear（コモドギア）」は大活躍するはず。最近は熱中症対策として体育館などを換気のために開けておくことが増えていますが、より簡単に体温調節ができるようになります。

装着部はあまり大きく主張しないデザイン・色になっているので、普段つけていても気になりません。

これで熱中症とオサラバ！

子供やお年寄りを中心に、自身で意識できないうちに生命が危険な状態になってしまうことがあります。しかし、「Cómodo gear（コモドギア）」があればそのような危険から回避することができるのではないでしょうか。

世の中の「困った」を画期的なアイテムで解決してくれました。現在開発中の機能にも期待が高まりますね！