使い終わったら美味しく召し上がれ!使い捨てならぬ使い食べ容器「もぐカップ」

ナンスカ編集部
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2021.01.21
もぐカップ

プラスチックは人々の生活にとって身近で不可欠な存在です。しかし、世界のプラスチック年間生産量は、過去50年間で20倍にも拡大していることをご存知ですか?プラスチックは自然に分解されない素材なので、ゴミが増え続ければ地球環境を脅かしてしまうのです。

そこで考案された、使用後に「洗う」でも「捨てる」でもなく「食べる」という新発想。この記事では、地球に優しい「使って食べられる」コップを紹介します。

「もぐカップ」とは?

「もぐカップ」とは、アサヒビール株式会社と愛知県の株式会社丸繁製菓が共同開発した、食べられる容器です。2020年11月中旬から、都内の会員型コワーキングスペースや飲食店でのテスト展開をスタート。

「もぐカップ」は、国産のじゃがいもでん粉原料を高温高圧で焼き固めることによって、耐水性を向上させています。この見た目、飲み物や食べ物を入れたりしたら、溶けて形が崩れてしまいそうですよね?しかし「もぐカップ」には、通常のコップのように使える創意工夫が施されているのです。

「捨てず」に「食べる」だけじゃない。「もぐカップ」は味まで楽しめる!

もぐカップ

「もぐカップ」には「プレーン」「えびせん」「チョコレート」といった3種類の味付けがあります。そそのため「もぐカップ」は、中に入れた飲み物や食べ物との組み合わせが楽しめるのです。サイズは、S(50ml)・M(100ml)・L(200ml)の3種類あるので、様々なシーンで使えそう。

実際の使用感をテストするため、2020年11月16日(月)~27日(金)の間に、都内の会員型コワーキングスペース「point 0 marunouchi(ポイントゼロ マルノウチ)」にてテスト展開されました。実験と改良を重ねて、一般販売される日も近いかもしれませんね。

地球環境のためにわたしたちができること

洋服から自動車、建設資材に至るまで、生活のあらゆる場面で利用されているプラスチック。製品そのものだけでなく、包装資材や緩衝材、収納ケースなどにも幅広く使われています。

しかし、プラスチックは自然分解されないので、きちんと処理しなければ、環境に悪影響を及ぼします。手軽に使えますが、けっして手軽に捨てられないのです…。そして、安易に投棄されたプラスチックの多くは「海」へと流出していきます。

今や海洋プラスチック問題は世界レベル。そして日本でも、2020年7月よりレジ袋の有料化が全国で実施されました。このように環境問題への関心が高まりつつ中、アサヒグループは持続可能な資源利用(容器包装)の実現に向けた目標「3R+Innovation」を定めたのです。

森のタンブラー

アサヒビールでは「もぐカップ」の他にも、環境に優しいプロダクトをパナソニックと共同開発しています。それが「森のタンブラー」。間伐材などの有機資源が原料の素材でつくられた、環境優しいタンブラーです。

工夫次第で使えるシーンが盛りだくさん

カップまで食べられる季節のフルーツ気まぐれパフェ

2020年11月16日からのテスト展開では、食べられるコップ「もぐカップ」と食べられるスプーン「PACOON(パクーン)」を使ったフードメニューがテスト販売されました。

コップやスプーンが食べられて、ゴミは一切なし。もちろん洗う必要もないので、使用後の手間が一切ないのです。
いつもよりたくさん食器が必要で、後片付けが面倒なホームパーティー。または、つい使い捨て食器を多用してしまうアウトドアなど、様々なシーンで活用できそうですね。

目指せ、楽しく実践できるサスティナブルな生活

「もぐカップ」は、まだテスト展開が実施されたばかりですが、いつか一般販売される日が待ち遠しいですね。わたしたちの生活の中に「食べられる容器」がやってくる日も近いかも。

「もぐカップ」のように、「楽しめるプロダクト」を使うことで、環境問題の解決に向き合えることは素晴らしい。今はまだ遠い未来の問題でも、時の流れはあっという間。目の前に危機が差し迫った瞬間に変化できる人なんていないと思います。だからこそ、楽しみながら少しずつ環境に優しくなれる仕組み創りが大事なのかもしれませんね。

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"日常の「何それ?」を楽しむメディア"ナンスカの編集部です。

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