カラフルな台湾のマスク事情

Seikyo
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2020.01.24

みなさん、こんにちは。
台湾ならではの文化を、デザイン的な視点から発信しているSeikyoです。

今回のテーマは「台湾のマスク事情」についてご紹介したいと思います。

日本でもマスクが手放せない季節に入りましたが、実はそれほど遠くない台湾でも、マスクは生活の必須アイテムになっています。
それでは早速、台湾人にマスクが欠かせない理由について、見ていきましょう。

バイク所有率世界No.1

初めて台湾を訪れて、街中の原付バイク(スクーター)の多さにびっくりされた方もいるはず。一家に一台ではなく、一人につき一台所有しているほど、台湾はバイクの過密地帯なんです。特に台北などの都心部では、朝の通勤通学ラッシュアワーは主要道路の路面が埋め尽くされるほどバイクであふれている光景を見かけることができます。暑い日も、寒い日も、すっかり台湾人の生活に欠かせない乗り物になっています。

そんな時、非常に役に立つアイテムがマスクです。
前方のバイクから吐き出される排気ガスを直接吸い込むのを防ぐだけでなく、冬場の冷たい風が直接顔に当たらないよう、ヘルメットとマスクは常にセットで装着するのが台湾流です。

台湾でよく見かけるロータリー。バイクが多いことから、自動車と別に専用道路が設けられている。

西部の冬場は空気が悪い

台湾の西部地方は冬になると、地理的な要因と季節風の影響で大気が停滞しやすく、街全体に霧がかかったと思うくらい、空気が汚れている日がよくあります。原因として考えられるのが、一昔前の火力発電所が多いことと、交通関係の排気ガスによると言われています。その中でも、台南や高雄など南部の都市が特にひどく感じます。

南部の都市、高雄の国際空港。遠くが霞んで見えるのがわかります。

日本でも耳にする大気汚染物質PM2.5ですが、台湾でも深刻な大気汚染問題として年々対策が講じられていますが、状況はなかなか改善していないように思えます。街中の百貨店でも、よくこのようなPM2.5専用のマスクが売られているのを見かけます。

多種多彩な台湾のマスクたち

このような理由から、台湾人の日々の生活にはマスクが欠かせません。では台湾人はどういうマスクをかけているのか?今回、街中の商店のマスクコーナーを観察してみることにしました。

日本でマスクの色といえば、だいたい「白」を思い浮かべる方が多いと思いますが、驚くことに台湾ではほとんど白いマスクを見かけることがありません。
実際にホームセンターのマスクコーナーを見てみると、

実に様々な色や形のマスクが売られていて、パッケージデザインもバリエーション豊かです。台湾のシンボルとも言える、街中の商店街の看板にそっくりですね。
個人的に一番よく見かけるのが、薄い水色のマスクと女性用の薄いピンクのマスク。消臭効果が優れている竹炭繊維が配合されているグレーのマスクも人気です。日本の路上でも見かけることがあったら、おそらく高い確率で台湾人なのかもしれません(笑)。

布製のマスクも大活躍

一回きりの使い捨てマスク以外に、台湾でよくみかけるのが、このように洗って繰り返し使えるタイプの布製のマスクです。

色や形にとらわれないのが台湾流

「マスクは白である」という固定概念にとらわれず、みんなそれぞれ好きなマスクを選んで買えるのが、ザ・台湾流なのかもしれません。
私自身も日本にいると、マスクはみんな白だから、白でなきゃいけない!という気持ちにさらされますが、台湾にいるとどんなマスクを身につけようがあまり気にならなくなります。
組み合わせ方によっては、ファッションの一部にできちゃったりもしますね。

ということで、そんな台湾のマスク事情をお届けしました。
みなさんも現地に足を運ばれることがありましたら、是非観察してみてくださいね。

では、また次回お会いしましょう!

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WRITER PROFILE

Seikyo

1996年台湾生まれ。半分台湾人。東京でグラフィック&Webデザイナーとして働きながら、台湾と日本の文化のギャップをデザイン的な視点で発信中。

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