日本にはまだまだ面白い野菜がたくさんある!食べて、増やして、未来につなげる「野菜遺産プロジェクト」

かとうかのこ
かとうかのこ
2023.11.24

普段スーパーで野菜を買う時に見るのって「人参」や「大根」という野菜の種類ですよね。

でも、「人参」にもさまざまな品種があり、同じスーパーでも時期や産地によって違う品種が売られていることは珍しくありません。

実際に、同じ野菜でも大きさや色、味が微妙に違うなと感じたことはありませんか?
その違いは、天候や栽培方法によることもありますが、多くは品種によるもの。

そして、日本にはスーパーにもなかなか並ばない珍しくて面白い野菜がたくさんあるんです!

今回は、まだまだ知られていない野菜を、食べて、育てて、広げていく「野菜遺産プロジェクト」をご紹介いたします。

世の中には面白い野菜がたくさんある!

野菜遺産プロジェクト
画像出典:野菜遺産|GreenSnap(グリーンスナップ)

「野菜遺産プロジェクト」は、明治12年から140年以上、タネ屋としてさまざまなタネと向き合ってきたアサヒ農園が、未来に残して行きたい野菜のために人と人とを繋いでいくことをテーマに立ち上げたプロジェクトです。

私たちが普段お店で目にする野菜たちのほとんどは、一定の品質基準を満たした“売れる野菜”が占めています。
一方で、世の中にはその土地の風土に合わせて育った在来種や、長い年月をかけて定着した特性を持つ固定種、地域の文化と深く結びついた伝統野菜などの“面白い野菜(=野菜遺産)”たちも数多く存在しています。

でも、これらの野菜はなかなか市場に出回ることがないため、私たちが目にする機会は少なく、あまり知られていないのが現状です。

さらに、季節を問わず安定して野菜を供給するために“売れる野菜”が優先されたことで、これらの野菜たちを育てる人たちが減っていき、いま、野菜遺産は絶滅の危機に瀕しているんです。

そこで、日本の風土や伝統、文化に深く根ざした野菜をみんなで作り、その価値を広めていくことで、楽しみながら面白い野菜たちをもっと知ってもらうことを目指したのが「野菜遺産プロジェクト」です。

未来に残していく最善の方法は“食べる”こと!

野菜遺産プロジェクト
画像出典:野菜遺産プロジェクトHP

現在は“売れる野菜”が好まれているように、たとえ今は希少種でも、食べる人が増えれば自然と栽培する人も増えるというもの。

そこで、クラウドファンディングサイトMakuakeの第1弾プロジェクトでは、プロの農家が種から収穫まで育てた希少な野菜をリターンに設定し、旬の時期に届けて、食べてもらうことで、希少野菜の美味しさや楽しさを体験してもらうことをテーマにしました。

育てる過程や収穫した野菜のレシピ、食べた感想などを共有することで、それぞれの野菜の特徴がより消費者目線で多くの人に知られるという点で、プロジェクトのコンセプトに非常にマッチしていると言えますよね。

そして、食べた人が育てることに参加する。

食べる楽しみから育てる楽しみへ、「野菜遺産プロジェクト」がどんどん広がっていく様子が目に浮かびます。

野菜に関わる人の輪を広げながら楽しもう!

野菜遺産プロジェクト
画像出典:野菜遺産プロジェクトHP

ただタネを残していくだけだったら、多くの人を巻き込む必要はないのかもしれません。

でも、野菜は食べ物。
色や形、味の違いは、食べてこそさらにその面白さを実感できるというものです。

だからこそ大事に考えたのは。農家、家庭菜園をしている人、料理人、食にこだわりがある人など、異なる業界にいるさまざまな視点を持つ人々と一緒に、“面白い野菜たち”を食べて、増やして、残して行くこと。

資料ではなく食べ物として後世に残していくためには、多くの人の食卓の中にしっかり定着することが重要なのですね。

野菜の多様性も大切にされる時代へ

野菜遺産プロジェクト

「野菜遺産プロジェクト」は、タネを起点に、育てる人、作る人、食べる人がどんどんつながりながら、文化や伝統を後世につなげていくためのプロジェクトです。

多様性の必要性が叫ばれる時代。
野菜たちの多様性にも目を向けて、彼らの持つ個性を楽しむことで、いつもの食卓や買い物が、もっともっと豊かになるかもしれませんよね。

私たちは野菜のことを、まだほとんど知らないのかもしれません。

プロジェクト情報

プロジェクト名   野菜遺産プロジェクト
提供元       アサヒ農園
公式サイト   https://yasai-isan.com/

かとうかのこ
WRITER PROFILE

かとうかのこ

大学卒業後、海外を放浪したのち農業を始める。農業の傍ら、農や食を中心にライターとしても活動。美味しいものと、温泉、旅が好き。特技は、手だけでモコモコかつなめらかな泡を作ること。

Twitter:@kato_kanoko

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