2020.12.15

まるで京都!台南の日本家屋を生き返らせたお茶処「衛屋茶事」とは

みなさん、こんにちは。半分台湾人のSeikyoです。

今回皆さんにご紹介するのは、100年ほど前から台南に残る日本家屋をリノベーションしてオープンしたお茶処です。どのようにして生き返らせて今に至るのか、早速みていきましょう。

かつては日本統治時代の官舎が並ぶ

この建物は1920年代に建てられた木造建築で、台南市の市街地の中心にある、台南駅のすぐ近くに位置しています。ここ台南駅の周辺一帯は、かつてはお役所や軍事関連の施設が集中していたこともあり、官舎が数多く建てられた地域の一つでした。

店舗の外観。狭い路地に入ると、タイムスリップしたかのように日本家屋が目の前に現れる(画像提供:©︎Sputnik Lab)
店舗の外観。狭い路地に入ると、タイムスリップしたかのように日本家屋が目の前に現れる(画像提供:©︎Sputnik Lab)

台南駅から400メートルほど歩いたところの少し隠れた場所にあり、狭い路地に入ってしばらくすると、こんなところに日本家屋があったのかと思うくらい、最初訪れたときは驚きました。
大きい道路に面していなかったからこそ、取り壊しを免れたのかもしれませんね。

屋内は襖や畳・日本庭園まで、見事に再現されている(画像提供:©︎Sputnik Lab)
屋内は襖や畳・日本庭園まで、見事に再現されている(画像提供:©︎Sputnik Lab)

日本茶と和菓子を愉しむ空間にリノベーション

この日本家屋は2009年から2010年までの間、段階的に今の姿にリノベーションされ、御座敷や居間、お縁側など、伝統的な和室の間取りを当時の姿のまま修復し、建物全体を生き返らせました。

日本の文化をそのままコピーするのではなく、戦前この地に残された「和」の文化を残し、変わりゆく現代の街の片隅に、ここにかつて日本人が生活をしていたという証をきちんと後世にも残しておきたいという思いから、この建物を店舗という形で受け継ぐことを決心したそうです。

味のあるアンティークや現代的な家具など、モダンな要素もインテリアに取り入れている(画像提供:©︎Sputnik Lab)
味のあるアンティークや現代的な家具など、モダンな要素もインテリアに取り入れている(画像提供:©︎Sputnik Lab)
日差しが差し込むお縁側(画像提供:©︎Sputnik Lab)
日差しが差し込むお縁側(画像提供:©︎Sputnik Lab)

ここ衛屋茶事では、主に飲食店として日本茶や和菓子を提供しているほか、茶道や和菓子教室なども開催していて、台湾にいながらも日本の文化に親しめる絶好の場所になっています。

特に抹茶は台湾人にとても親しまれていて、「抹茶控(抹茶コン)」という「抹茶にとても夢中になっている人」を意味する言葉があるほど、お菓子やカフェのメニューに頻繁に登場します。

ゆっくりと日本茶を愉しめる(画像提供:©︎Sputnik Lab)
ゆっくりと日本茶を愉しめる(画像提供:©︎Sputnik Lab)

和の空間で、和のおもてなしを

台湾の古民家の中で日本茶を飲みながら和菓子を食べているが、周りから聞こえてくるのは中国語で、メニューも中国語という、とても不思議な気分にさせてくれる空間。100年の歴史を越えて、日本式のおもてなしを受けられる憩いの場所となっています。

特に木造建築は湿度の高い台湾の気候では痛みやすく、その多くは取り壊される運命を辿ることが多いですが、最近では貴重な「歴史的建造物」として、修復や保存をする動きが台湾の各地で見受けられます。

掛け軸や生けた花を飾ってある床の間(画像提供:©︎Sputnik Lab)
掛け軸や生けた花を飾ってある床の間(画像提供:©︎Sputnik Lab)
書籍コーナーには日本の雑誌も置かれている(画像提供:©︎Sputnik Lab)
書籍コーナーには日本の雑誌も置かれている(画像提供:©︎Sputnik Lab)
今年の春節に限定発売されたケーキセットのパッケージ(画像提供:©︎Sputnik Lab)
今年の春節に限定発売されたケーキセットのパッケージ(画像提供:©︎Sputnik Lab)
まるで京都にいるかのような錯覚を覚える(画像提供:©︎Sputnik Lab)
まるで京都にいるかのような錯覚を覚える(画像提供:©︎Sputnik Lab)

まだまだ路地裏に面白い発見が多い台湾。こうして海を越えて、日本の伝統文化が大切に受け継がれています。

では、次回もお楽しみに!

店舗情報

衛屋茶事Sputnik Lab

場所 台湾台南市北区富北街74号

Instagram  https://www.instagram.com/sputnik_lab/

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Seikyo

Seikyo

1996年台湾生まれ。半分台湾人。東京でグラフィック&Webデザイナーとして働きながら、台湾と日本の文化のギャップをデザイン的な視点で発信中。

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