あなたは今どこに住んでいますか?
そして、自由に選べるとしたらどこに住みたいと思っていますか?
リモートワークが普及したことで、地方に移住する人が増えています。
そこで、地方で暮らしていくひとつの手段として注目を集めているのが、地方の強みを生かした起業。
今回は、地方での起業をサポートする「Next Commons Lab」をご紹介します。
Next Commons Lab(ネクストコモンズラボ)って一体なに?
東京や大阪など、大企業や有名店が並び、最先端が集まる都市部は、交通の便も発達し、楽しく便利に住める場所として、全国各地から多くの人が集まる憧れの地。
でも、東日本大震災やコロナウイルスの流行などで、一極集中の暮らしや働き方などを考えざるを得なくなった人たちが、地方に移住し、新たな活動をはじめるようになっています。
このような流れのなか、地方で起業するという新しい選択肢を提示しようと、2016年に岩手県遠野市で「Next Commons Lab」は始まりました。
「Next Commons Lab」は、ポスト資本主義をミッションに掲げ、地方を舞台に様々な社会実験に取り組むソーシャルプロトタイピングチームです。
大切なのは、地域のニーズと人材がマッチすること
地方で起業といっても、やみくもに始めてはうまくいかないもの。
そこで、「Next Commons Lab」が提案しているのは、さまざまなプロジェクトを通じて、地域活性化、ビジネス、個人の自己実現をマッチングさせた起業を定着させ、より多くの人が生きることを謳歌できる社会作り。
全国各地にある拠点をベースに、事業開発、起業家育成、組織開発、地方創生、IT、デザイン、アート、教育、不動産などさまざまなスキルを持つメンバーが、プロジェクトのコーディネーターとしてサポートしてくれます。
自分がプロジェクトを展開するのはもちろん、興味があるプロジェクトに参加することで起業に携わることも出来るので、何も知らない土地に飛び込むより、リアルに新しい暮らし方を描くことができますよね。
かとうが気になるプロジェクト3選!
ものづくりの拠点 / 未来志向の公民館
公民館のイメージで、撮影・編集スタジオ、工房、ラジオ放送やワークショップなど、ものづくりと発信の拠点を作るプロジェクト。
起業家やクリエイターの活動場所としてだけではなく、学校と家の往復になりがちな10代の若者が、ものづくりを通して大人たちと交流しながら、知見を広げ、経験と想像力を伸ばす場になればという思いも込められています。
娯楽や最新施設が少ない地方だからこそ、ものづくりを中心に老若男女が集い、世代間交流しながら、地域全体で文化を作り上げるという地域活性化モデルですね。
会いに行く料理人/みんなの食卓
高齢者の一人暮らしも多い中山間地域などでは、買い物や料理が負担になるだけでなく、コンビニや飲食店が近くにない、出かけるための交通手段が限られることなどから、孤食や偏食が課題になっています。
そこで、各地域に誰でも参加できる食卓の拠点を置き、定期的に料理人が訪れることで、孤食・偏食を減らすだけでなく、地域のコミュニティセンターとしての役割も担おうというのがこのプロジェクト。
一方的に食卓を提供するのではなく、そこに集う人たちから伝統食や文化を学ぶ場としても意味を持ちます。
家事代行やデリバリーとは違い、人が集う食卓を軸にしたコミュニティを提供しているところがポイントですね。
問題解決能力の高い子どもを育む地域教育デザイナー
震災や伝染病など予測不能な出来事のなか、目まぐるしいスピードで変化していく時代に、未来を担う子どもたちには自ら問題を発見し、解決できる能力が求められています。
しかし、都市部と比べて地方は教育環境や情報量が限られるという現状も。
そこで、自立できる子どもの人財育成、地域住民が子どもたちを支援できる環境づくりを行い、学校だけに頼らない地域教育を推進するプログラムです。
住みたいところで、好きに暮らそう!
地方から都市へ向かっていた人の流れが、都市から地方へ向かう時代がやってきています。
いままで“何もない”と思っていた地方が、アイデアや人材のマッチングで面白い可能性が“まだまだある”場所に変わっていく。
私たちは、いま改めて暮らし方の価値観をアップデートする時期に来ているのかもしれません。
さあ、あなたはこれから、どこで、どんなふうに暮らしてみたい?
プロジェクト情報
プロジェクト名 Next Commons Lab
公式サイト https://nextcommonslab.jp/