2020.12.28

鬼滅の刃 禰豆子の着物の柄「麻の葉模様」に秘められた数学とは?

普段、私たちが見ているこの世界。
ほんの少しだけ「数学」を知ってみると、意外な奥行きが見えてくるかもしれません。

鬼滅の刃 禰豆子の着物の柄「麻の葉模様」

麻の葉模様

鬼滅の刃 禰豆子の着物の柄で注目されている「麻の葉模様」。日本の伝統的な和柄です。

直線が織りなす形状が、葉っぱや葉脈のように見えます。規則的かつ幾何学的な中に、有機的な植物を思わせる美しい模様です。

今回は、この美しい模様を「数学」の視点から探ってみることにします。

同じ図形が隙間なく敷きつめられている

「麻の葉模様」では、全く同じ図形が、タイルのように隙間なく敷きつめられています。その図形は「内角が30°・30°・120°の二等辺三角形」です。

「麻の葉模様」に秘められた数学@ナンスカ

この二等辺三角形を三つ組み合わせることにより、「正三角形」ができます。

「麻の葉模様」に秘められた数学@ナンスカ

注目してほしいのは、真ん中の角度です。120°を三つ組み合わせることで、ピタリと360°になっています。

この正三角形を六つ組み合わせることによって、「正六角形」ができます。

「麻の葉模様」に秘められた数学@ナンスカ

ここでも注目してほしいのは、真ん中の角度です。正三角形の内角である60°を六つ組み合わせることで、ピタリと360°になっています。

今度は、この正六角形を三つ組み合わせてみます。

「麻の葉模様」に秘められた数学@ナンスカ

正六角形の内角は120°なので、三つ組み合わせることで、ピタリと360°になります。

これを繰り返して、たくさんの正六角形を組み合わせていくと、蜂の巣のような構造が見えてきます。タイルのように、正六角形が平面を隙間なく覆いつくすのです。

蜂の巣

このような「平面内を同じ図形で隙間なく敷きつめること」はいつでもできることではありません。例えば、正五角形で試してみると・・・

「麻の葉模様」に秘められた数学@ナンスカ

正五角形の内角は108°なので、正五角形を三つ組み合わせてみると、324°となります。そのため、先ほどのようにピタリと360°とはならず、うまくいきません。

平面充填

「平面内を有限種類の図形で隙間なく敷きつめること」を、数学では「平面充填」といいます。「麻の葉模様」は1種類の図形(内角が30°・30°・120°の二等辺三角形)による平面充填の例になっています。

鬼滅の刃 炭治郎の羽織の模様である市松模様も、正方形が隙間なく敷きつめられているため、1種類の図形による平面充填の例です。

市松模様

鬼滅の刃 善逸の羽織を思わせる鱗柄も、正三角形が隙間なく敷きつめられているため、1種類の図形による平面充填の例です。

鱗柄

実は、1種類の正多角形による平面充填は「正三角形・正方形・正六角形」の三つ以外ではできないことが証明されています。

もちろん、今回取りあげたもの以外にも、多種多様な「平面充填」が存在しています。

エッシャー風

例えば、オランダの画家エッシャーはペリカンやペガサスをモチーフとした見事な平面充填を描いています。他にも、2020年にノーベル物理学賞を受賞したロジャー・ペンローズが考案した「ペンローズ・タイル」も有名です。周期的なパターンがない平面充填で、エキゾチックで面白味のある模様が織りなされます。

石畳や布巾の刺繍など、きっとあなたの周りにも「平面充填」は存在しているはず。ぜひ、探してみて下さいね。

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みのきち

みのきち

東京生まれ東京育ち。大学と大学院で数学を専攻。最近は、数学の命題をプログラミングして具体例を確かめることにハマっている。入浴剤とドリップコーヒーを集めるのが好き。ドイツ語の勉強中。散歩がてらパン屋を見つけると入ってしまう。

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