造船に使った足場板を家具にアップサイクル!地場産業を活かした「瀬戸内造船家具プロジェクト」

ナンスカ編集部
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2023.07.14
瀬戸内造船家具プロジェクト

カフェや雑貨屋さんにあるヴィンテージ感のある家具を見て、お洒落だな〜と思うことってありますよね。

例えば、もしそのテーブルや棚が、もともと廃棄予定だった材料を使って“アップサイクル”された商品だとしたら、生まれ変わるまでの物語がちょっと気になりませんか?

今回は、実際に使われていた古材を家具へ再生する「瀬戸内造船家具プロジェクト」についてご紹介いたします。

地場産業をもっと身近に!「瀬戸内造船家具プロジェクト」

瀬戸内造船家具プロジェクト

「瀬戸内造船家具プロジェクト」は、これまで焼却処分されていた造船作業用足場板の廃材に注目し、家具に再生することで、新たな役割を与えるためのプロジェクト。

愛媛県今治市の地場産業である造船を支える木材を無駄にすることなく、最大限に活用するために、地元の異業種3社が、それぞれの得意分野でサポートし合いながら育てているのが、家具ブランド「瀬戸内造船家具」です。

主に木材とアイアンを組み合わせて作られる同ブランドの家具は、シンプルでありながら、重厚感と木のぬくもりが印象的。

“造船”というと、あまり馴染みがなく、暮らしとの関連性がいまいちイメージできないという人も少なくないと思いますが、“家具”になることで、ぐっと身近に感じることができますよね。

地場産業が地域・社会に対して、やさしくあり続け、共に成長していくための1つの方法としても、いま注目のブランドです。

海事産業日本一の地域で職人の命を守る大切な足場板

瀬戸内造船家具プロジェクト

「瀬戸内造船家具プロジェクト」が生まれた愛媛県今治市は、古くから海運業や造船業などの海事産業が盛んな日本最大の海事都市であり、船の生産数や量が全国1位の地域として知られてきました。

なんと、日本の船の3隻に1隻が今治市で作られているのだとか!

その今治が誇る立派な船は、技術と知識を持った大勢の職人達によって造られています。

彼らが安全に作業を進めるために船の周りに組まれる足場板は、船1隻につき約10,000枚。
アルミ製の足場を使うこともありますが、狭い場所では使いづらいこともあり、必要に応じて加工しやすい木材が重宝されてきました。

「瀬戸内造船家具」には、この足場板の廃材が使われているんです。

職人の仕事が味になる。「瀬戸内造船家具」の魅力とは?

瀬戸内造船家具プロジェクト

職人を支えてきた足場板には、ペンキが飛び散った跡、溶接の焦げや紐で縛った跡など、船の完成を近くで見守ってきた痕跡がいたるところに残っています。

「瀬戸内造船家具」は、これらをあえて活かすことで生まれる独特の雰囲気を大切にしました。

約5㎝の厚くて頑丈な国産の杉板を使用したアイテムたちは、家具としての耐久性にも優れています。

「瀬戸内造船家具」のアイテムは、すべて受注生産。
足場板ならではの風合いは残しつつも、暮らしに馴染みやすいデザインが意識されています。

木目やペンキの跡を活かすため、紙やすりで優しく表面をこするなどの繊細な作業が必要なので、完成までは1カ月以上かかるのだとか。

足場板1枚1枚の表情が違うので、1つとしてすっかり同じ家具が生まれることは無いのも「瀬戸内造船家具」の魅力です。

廃材の特徴を活かしたアップサイクル

瀬戸内造船家具プロジェクト

役目を終えた古材を廃棄するのではなく、家具にアップサイクルして活用する「瀬戸内造船家具プロジェクト」。

作られたヴィンテージ感では出せない、本物の古材だからこその味わいが最大の魅力かもしれません。

1つ1つ違うペンキや傷の付き方を楽しみつつ、この足場板を使って建造された船は今どこにいるのかな、なんて思いを馳せてみるのも素敵ではないでしょうか。

プロジェクト情報

プロジェクト名 「瀬戸内造船家具プロジェクト」
企画元     瀬戸内造船家具
公式サイト   https://setouchi-upcycle.jp/

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"日常の「何それ?」を楽しむメディア"ナンスカの編集部です。

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