公共交通機関に乗ってデジタルの木を育てる?!スマホアプリを活用した台湾EASY CARDの施策とは

Seikyo
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2022.10.15
立体的な仮想空間が広がる、ゲームのキービジュアル(画像提供:©️dosomething studio)
立体的な仮想空間が広がる、ゲームのキービジュアル(画像提供:©️dosomething studio)

みなさん、こんにちは。半分台湾人のSeikyoです。

今回は台湾の大手非接触型ICカード「EASY CARD(悠遊カード)」が発行20周年記念の2022年夏に打ち出した、スマホアプリを活用したデジタルの施策についてご紹介したいと思います。

早速みていきましょう!

累計発行数が1億枚を超える「EASY CARD」

EASY CARDとは2002年に台湾で初めて発行された非接触型ICカードで、今では特に台湾の都心部での観光や日常生活には欠かせないツールとなっています。当初は地下鉄やバスに乗るための交通系ICカードとして登場しましたが、今ではコンビニや店舗での少額な支払いに使える電子マネーとしても使えるなど、利用シーンが生活のあらゆる場面にまで広がっています。

カードを通して市民により多くの交通手段の選択肢を与えてきた一方で、人口に対するバイクの所有密度が世界一とも呼ばれる台湾で、比較的クリーンな公共交通機関の利用を推し進める担い手としても、EASY CARDは重要な役割を果たしてきました。

台湾の公共交通機関の利用に欠かせないEASY CARD。写真は台湾のバスのドア付近に設置されている、タッチ決済を行う機器(画像出典:©️Unsplash)
台湾の公共交通機関の利用に欠かせないEASY CARD。写真は台湾のバスのドア付近に設置されている、タッチ決済を行う機器(画像出典:©️Unsplash)

発行20周年記念にあわせて作られた、公共交通機関を利用すると参加できるスマホゲーム

今回、ゲームの統合クリエイティブを手掛けたdosomething studio。「大富翁」と呼ばれる、台湾で誰もが知っている人生ゲームのようなボードゲームのコンセプトを、デジタルのゲームの世界観に取り入れました。「脱炭素大富豪」と名付けられたこのゲームでは、ユーザーが日常的にEASY CARDを使用することで蓄積されたデータを活用して、それらが「養分」となることで、ゲームの世界の中で自分の植物を育て上げることができます。

アプリの画面イメージ(画像提供:©️dosomething studio)
アプリの画面イメージ(画像提供:©️dosomething studio)

独自のアルゴリズムによって乗車記録やコンビニでの支払い記録などが数値に換算され、未来の植物が育っていく仕組みになっていますが、中にはボードゲームのようにチャンスカードがあったり、植物図鑑を集めたり、芸術家カードをゲットすれば実際のアーティストとコラボしたオリジナルリアルカードをもらえるチャンスも与えられます。

様々な未来の植物を図鑑にコレクションすることができる(画像提供:©️dosomething studio)
様々な未来の植物を図鑑にコレクションすることができる(画像提供:©️dosomething studio)
アーティストとコラボしてデザインされたリアルカード(画像提供:©️dosomething studio)
アーティストとコラボしてデザインされたリアルカード(画像提供:©️dosomething studio)

台北メトロの駅構内で、オフラインの展示を共同で企画

今回のイベントはスマホアプリ上でのゲーミフィケーション機能だけでなく、リアルに体験できる場も設けられました。

今年の8月に期間限定で台北メトロの大安森林公園駅にて開催された展示の場では、「サステナブル」、「多様な文化」、「悠遊世代」の3つのテーマを軸に、合計4つの展示エリアが設置され、ゲームの参加者はオフラインの会場に直接赴くことで、自身が貯めたエコなCO2削減ポイントを、現場に設けられた4mほどに達するリアルな希望の木に与えることができます。

また、巨大なLEDパネルに自身が育てたバーチャルの木を大きく投影することができ、オンラインとオフラインでの体験を融合させることで、一貫したコンセプトでの訴求が実現され、参加者もよりインタラクティブに楽しめる仕掛けが盛り込まれました。

台北の駅構内に設けられた展示スペース(画像提供:©️dosomething studio)
台北の駅構内に設けられた展示スペース(画像提供:©️dosomething studio)

スマホアプリの活用でエコな移動ライフを実現

キービジュアルに描かれた巨大なデジタルの木(画像提供:©️dosomething studio)
キービジュアルに描かれた巨大なデジタルの木(画像提供:©️dosomething studio)

今回のEASY CARDの施策は、交通系電子マネーとしてのツールという役割を超えて、ユーザーの利用状況をスマホアプリ上で可視化しゲーミフィケーションの要素を加えることで、日々のちょっとした行動がCO2削減に繋がっているということを利用者自身が体感でき、楽しくクリーンな移動体験を実現することにつなげることができました。

街なかでSDGsやサステナブルといったスローガンが溢れてきている今、こうして政府主導ではなく民間企業によって発案されたエコな取り組みが、今後もより一層加速していくことに期待したいと思います。

では、次回もお楽しみに!

関連情報

|「悠遊20」特設サイト
https://event-easywallet.easycard.com.tw/

|dosomething studio
https://www.dosomething-studio.com/

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WRITER PROFILE

Seikyo

1996年台湾生まれ。半分台湾人。東京でグラフィック&Webデザイナーとして働きながら、台湾と日本の文化のギャップをデザイン的な視点で発信中。

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