2019.09.28

『残酷な天使のテーゼ』にも使われている、「テーゼ」の意味は●●だった!!

テーゼってなに?

突然ですが皆さん、カラオケの締めの一曲って何ですか?

大学時代週5でカラオケに通っていたヤマシタは、断トツで『残酷な天使のテーゼ(高橋洋子)』でしたね。国民的アニメ『新世紀エヴァンゲリオン』の主題歌で、タイトルだけは知ってる! という人も多いのではないでしょうか。

でも、そんな『残酷な天使のテーゼ』の「テーゼ」ってどういう意味なんでしょう?

なんだか分からないまま歌っていましたが、一度考えだしたら気になって仕方がないという事で、今回は「テーゼ」について調べてみました!

「テーゼ」とは、一体何ナンスカ!?

テーゼとは?

テーゼとは「命題・定立」という意味の哲学用語です。ドイツ語の「These」が語源となっています。

言葉を聞いただけでは全くピンときませんね!(笑)

簡単に説明すると、「〇〇は□□□□だ」と言葉にすることで、それがどんな物かを肯定的に判断する主張のことです。例えば、

・お米はおいしい
・お米は白くてつやつやだ
・お米はどんな料理にも合う

このように、お米について肯定的に判断した主張を「テーゼ」と呼びます。

冒頭で紹介した『残酷な天使のテーゼ』とは、『残酷な天使が与えた命題』という意味だったんですね。

じゃあ、「アンチテーゼ」とは?

お米大好きヤマシタに言わせれば、この世の中で一番美味しいものは白米です。

しかし、世の中にはお米が好きではない人もいます。黒色や赤色のお米もありますし、お米が合わない料理もあるかもしれません。

このように、テーゼの主張は認めるけど、否定的な意見もあるよ!」という主張を「アンチテーゼ」と呼びます。

・(お米はおいしいが)お米を好まない人もいる
・(お米は白くてつやつやだが)黒米や赤米もあるので、全てが白いとは言い切れない
・(お米はどんな料理にも合うが)そう思わない人もいる

先ほどの例を使うと、このようなアンチテーゼになります。

普段の生活の中で、知らず知らずのうちに使っているかもしれませんね。

ちょっと待った! 『残酷な天使の“命題”』って一体……

天使って?

「テーゼ」が「命題」という意味を持つことは分かりました。

しかし、残酷な天使が課した命題とは 一体どんなものなのでしょう?

この謎を解くポイントは、アニメ『新世紀エヴァンゲリオン』の作品テーマと、『残酷な天使のテーゼ』を作詞した及川眠子さんの手記にありました!

アニメ『新世紀エヴァンゲリオン』は、1人の少年の成長を描いた物語である

中学生
主人公・碇シンジは中学2年生

新世紀エヴァンゲリオン』は1995年からテレビシリーズ放映が始まった大ヒットアニメで、近年のアニメブームの火付け役と呼んでも過言ではないほど名作です。

大災害が起きた近未来の世界を舞台に、汎用人型決戦兵器「エヴァンゲリオン」のパイロットとなった14歳の少年少女たちと、謎の敵「使徒」との戦いが描かれています。

新世紀エヴァンゲリオン』の作品テーマの一つには、主人公の少年「碇シンジ」の人間的・精神的成長があります。

「だって母さんが」「父さんがそう言うなら」というように、他人の意思でしか動くことができなかった幼い主人公が、巨大な敵との戦いを通して自分の意思を持ち、考え、行動するようになっていくのです。

ちなみに皆さん、同じような経験ってないですか?

両親の言う事は絶対だと思っていたのに、ある時ふと「なんだかおかしいぞ?」と思うようになった経験

私はちょうど、小学校から中学校に進学する頃にありましたね。(そして反抗期に突入していくんです(笑)

新世紀エヴァンゲリオン』が人々を惹きつけてやまないのは、こうした一人の少年の成長を、「ああ~自分にもあったかもなぁ」と追体験できるからだと思います。

そして主人公の成長という作品テーマ自体が、『残酷な天使のテーゼ』につながる一つのカギだったのです

『残酷な天使のテーゼ』は、「母親もしくは年上の女の目線から描いた物語」である

母親の目線からの物語

及川眠子さんは、自身の著書『破婚―18歳年下のトルコ人亭主と過ごした13年間』の中で、このように記しています。

この詞は、母親もしくは年上の女の目線から描いた物語。生まれたばかりの子供あるいは若い男を天使にたとえ、彼に対する思いや自らの心象風景を綴ったものである。今はそばで眠っていても、彼はいつかきっと自分の手元から去って行く。未来を目指して、何のためらいも残さずに……。いたいけな天使は胸に溢れんばかりの幸福感を与えてくれるとともに、残酷でもあるということを定義(テーゼ)として捉えた、そんな詞だ。(中略)「坊や大きくならないで」というようなことを、レトリックを駆使して表現したものではあるのが……

引用:『破婚―18歳年下のトルコ人亭主と過ごした13年間』(5頁)

なんと、さっそく「テーゼ(命題)」が判明してしまいましたね!

いずれ自分のもとから去っていく、ある意味とても残酷な「天使」(我が子)だが、溢れんばかりの幸せを与えてくれる存在でもある、というのが及川さんが歌詞に込めた「テーゼ」でした。

及川さんは『新世紀エヴァンゲリオン』の企画書を見たとき、このイメージを強く感じ、歌詞に書き起こしたのだそうです。

これを踏まえて改めて歌詞を見てみると、主人公を想う母の想いがひしひしと伝わってくる、深い詩だなと感じます。今度カラオケで歌う時には、今までとは違った感情の込め方になってしまいそうです(笑)。

残酷な天使の『テーゼ』とは、“人は皆、成長して未来へはばたく”ということ!

及川さんが歌詞に込めた想いと、『新世紀エヴァンゲリオン』の作品テーマから紐解いていくことで、「テーゼ」の意味を改めて感じることができました。

人間は皆誰かの子どもとして生まれ、成長し、一人前になって自分の世界を歩んでいきますよね。

『残酷な天使のテーゼ』には、全ての子どもたちへ向けられた、愛情深い母からのエールが「テーゼ」として込められているんだと思います。

まだ『新世紀エヴァンゲリオン』を観たことがないという方は、この機会にぜひ鑑賞してみてください! 2020年には新作も公開される予定だしねっ!!

より深く「テーゼ」を感じることができるかもしれませんよ!

本当に2020年6月公開されるんだろうか……今でも信じられない!笑

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ヤマシタサイロ

ヤマシタサイロ

鹿児島県出身。地方都市にて広報や商品開発等の観光PR事業に携わりながら、その土地のおいしい物を食べるのが楽しみで仕方ない食いしん坊ライター。音楽と猫とコーヒーがあれば無敵。

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